「ハイブランドで働きたいけど、私なんかでも通るのかな…」
「経験はあるけど、あの“ハイブランドの空気”に自分が合うのか不安…」
販売職の中でも“特別な世界”とされるハイブランド。
洗練された店内、立ち姿まで完璧なスタッフたち。
求人を見つけても、「自分なんかじゃ無理だよね」って、
応募する前から諦めてしまっていませんか?
でも実は、ハイブランド=完璧な人しか働けない場所というわけではありません。
実際、私が今まで一緒に働いてきた中には、
「めちゃくちゃ売れるわけじゃないけど、雰囲気と所作で採用された人」
「逆に、売上実績があるのに受からなかった人」
もいます。
じゃあ、いったい何が“通る・通らない”を分けているのか?
この記事では、現役アパレル経験をもとに、
ハイブランドで採用される人の特徴・落ちる人のNG例・具体的な対策までをリアルにお届けします。
「何をどう準備すれば、今の自分でもチャンスがあるのか?」
その答えが、この記事を読み終える頃にはきっと見えているはずです。

“ブランドが好きなんです〜”だけで受かるなら、
私なんて今ごろエルメスにおるわ。
ハイブランドで働くには?まず押さえるべき現実と条件

「ハイブランドで働く」って、一見華やかだけど――
その裏側ではそれなりに高い“採用のハードル”が存在します。
まずは、その“前提”を知っておきましょう。
倍率や採用難易度は?ブランドによって大きく異なる
LOUIS VUITTON、CHANEL、GUCCI、HERMÈS……
言わずと知れた人気ブランドの求人は、正直かなり狭き門です。
ブランドや雇用形態にもよりますが、倍率10倍以上なんてこともザラ。
特に「直営店の正社員採用」になると、企業の公式HPにすら出てこないこともあります。
一方で、百貨店内のハイブランドやラグジュアリーブランドの派遣枠は、
紹介会社経由で定期的に出ているため、こちらは比較的チャンスが多いです。
未経験でもいける?→「販売経験+α」が鍵
「ハイブランドって、アパレル経験がないとダメ?」
この質問、よく見かけます。
結論から言うと――
完全未経験でも可能な場合はある。
でも、“販売経験+α”がある人の方が断然有利です。
特に以下のような職種からの転職者は、現場でも意外とよく見かけます:
- 美容部員やホテルスタッフなど、ホスピタリティ系の職種
- 飲食業で長く接客していた人(高単価接客なら◎)
- ブライダル、ジュエリー、コスメなど“ブランド型”の経験がある人
ただし、未経験だからこそ見られるポイントもシビアになります。
次のパートで解説するように、「雰囲気」「所作」「言葉づかい」など、
“その人自身”がブランドの世界観に溶け込めるか?が問われます。

“未経験OK”って書いてても、
心の中で“(ただし即戦力に限る)”ってついてるからな。
ハイブランドに“受かる人”の特徴【現場で見たリアル】

ハイブランドの採用って、「顔がいい」とか「オシャレだから」ってだけじゃ通りません。
実際に受かっている人には、ある“共通点”があるんです。
① ブランドの世界観に溶け込める人
面接官がまず見ているのは、
「この人、ブランドの一部として馴染めそうか?」という点。
これは、ファッションセンスうんぬんよりも
“雰囲気や所作全体でブランドに合ってるか”という感覚的な部分です。
たとえば…
- CELINEやDIOR → クールで控えめな雰囲気
- LOEWEやMARNI → 柔らかく、やや個性派もOK
- GUCCIやLOUIS VUITTON → エレガントで落ち着いた印象
「なんとなく合いそう」な空気感は、たとえ面接でも伝わってしまうもの。
逆に、ブランドの世界観とまったく違う服装や立ち居振る舞いだと、
それだけでマイナス評価になりがちです。
② 言葉づかい・所作・雰囲気が整っている
「いらっしゃいませ〜!」みたいな元気接客は、ハイブランドではむしろNG。
落ち着いたトーンで、一言一言を丁寧に。
「話すスピードがゆっくり」
「姿勢が整っている」
「手の動きが滑らか」
そういった細かい所作の“自然さ”が見られています。
特に面接時は以下が見られやすいです:
- 「〜させていただきます」などの敬語が使えるか
- 手を膝に置いて姿勢を正して座れるか
- 言葉に詰まっても落ち着いているか
③ 受け答えがしっかりしている(テンプレではない)
受け答えがしっかりしている人には、安心感があります。
よくあるNGは、
「全部マニュアル通りに聞こえる」
「返答が浅い」
「会話のテンポが悪い」
など。
たとえば志望動機が「昔から好きで…」だとしても、
「特に○○のような品格を感じる雰囲気に憧れました」と具体性を足せば、伝わり方がまるで違います。
ポイントは“内容そのもの”より、“言い方と丁寧さ”。
④ 売上実績や数字で結果を出している
現場では「売上重視じゃない」と言われることもありますが、実績はやっぱり強い武器です。
特に…
- 月商300万超えの経験
- 客単価の高い商材での販売経験
- 外商・VIP対応の経験
などは、大きな加点ポイント。
また、「数字がすごくなくても、どう売ったか」が話せる人も強いです。
⑤ 協調性がある(言動で伝わる)
面接で「チームで動ける人」を求めるブランドは非常に多いです。
実際、「前の店で人間関係が…」と言った瞬間に落とされることも。
具体的には…
- 「誰とでも柔らかく話せそうな雰囲気」
- 「自分の意見ばかり押し通さない」
- 「話をちゃんと“聞く側”にもなれる」

“協調性あります!”って言った直後に前職の悪口ぶちかました人、秒で終了してたで。
逆に“落ちる人”の特徴とは?【面接で嫌われるパターン集】

「自分ではちゃんとやってるつもりだったのに、なぜか受からない…」
ハイブランドの面接で落ちてしまう人には、実は共通点があります。
以下のような“ちょっとしたズレ”が、意外と致命的になるんです。
① 志望動機が浅い or 情報不足
よくあるNGワードNo.1がこちら:
「昔からこのブランドが好きで…」
「雑誌で見て憧れてました」
もちろん気持ちはわかります。
でも、ブランド側が知りたいのは
“なぜこのブランドで働きたいか”の具体性。
- 「どのあたりに魅力を感じているか」
- 「過去にお客様として接客を受けた経験があるか」
- 「その体験を、どう仕事に活かしたいか」
ここまで話せて、ようやく“志望動機”として成立します。
② 自分語りが多い・一方的にアピールしすぎ
アパレル経験者に多いのがこのパターン。
- 「私、前職で売上1位でした」
- 「こういう接客スタイルでやってました」
- 「自分の提案で指名がついて…」
これ、一見すごく良さそうに見えるんですが――
ブランドの世界観と調和できない“自分流の強さ”が前面に出ると、面接官に
「扱いづらそう」と思われがち。
ハイブランドでは、「私が売る」より「ブランドの価値を届ける」方が大切にされます。

“売れるからいいでしょ”って人ほど、ブランドじゃなくてフリマアプリ向きやで。
③ 外見・服装・言動に違和感がある
- 髪色が派手すぎる(明るすぎる茶髪など)
- 服装がブランドの系統とまったく違う
- メイクがギャル寄り or トレンド無視
このあたりは、“印象で落とされる”ことがほとんど。
面接は「実際にこの人が店頭に立ったらどう見えるか?」をシミュレーションする場。
だからこそ、“ブランドの空気感に馴染んでるか”は最重要ポイントです。
④ 協調性に欠ける発言をしてしまう
「前の職場で人間関係が合わなくて…」
「正直、売れない人のフォローが大変で…」
この手の発言、面接では地雷扱いされがちです。
どれだけ実力があっても、「チームで働けなそう」「陰で文句言いそう」と思われたら、アウト。
言葉選びや話し方にも気を配る必要があります。
ハイブランドに受かるには?具体的な準備と対策まとめ

ここまで読んで「うわ、自分やばいかも…」と思った方、大丈夫です。
ハイブランドの面接は、事前準備次第で印象をガラッと変えられます。
ここでは採用されやすくなるためにやるべき具体策をまとめました。
① ブランド研究は“世界観・理念・客層”まで徹底する
面接で「どうしてこのブランドを選んだのか?」と聞かれたときに、
・「なんとなく」
・「昔から好きだった」
だけだとアウト。
最低限、以下を調べておきましょう
- ブランドの公式サイトで理念や沿革を確認
- SNSや店頭でスタッフの接客・服装・言葉づかいを観察
- シーズンごとのVMDやデザインテーマに目を通す
ここまでできていれば、面接で一歩リードできます。
② 服装・髪型・メイクを“ブランドに寄せる”
これは軽視されがちだけど超重要。
たとえば…
- GUCCIならエレガントで上品に
- MARNIならちょっと個性強めでもOK
- CELINEなら無駄を削いだシンプルな美しさ
面接=「店頭に立ったときにブランドに溶け込めるか?」を見られる場所。
服装や髪型、声のトーンに至るまで、
“なりきる”くらいがちょうどいいです。

“自分らしさ”出すなら面接じゃなくてインスタでやっときな?
③ 派遣・紹介予定派遣からスタートするのもアリ
いきなり「正社員でハイブランド」は、かなり狭き門。
でも実は、派遣や紹介予定派遣の方が採用されやすく、待遇も悪くないんです。
特に今は、ファッション専門の転職サービスを通すことで
- 書類通過率が上がる
- 面接のアドバイスがもらえる
- 非公開求人にも出会える
などのメリットがあります。
💡詳しくは、今後まとめ予定の「ハイブランドに強い転職サービスまとめ」記事でご紹介予定です。
④ 実は“待遇”が全然違うから、目指す価値はある
「ハイブランドで働くのって大変そう…」
「気を遣いすぎて疲れそう…」
そんなふうに不安に感じる人もいるかもしれません。
でも正直、それを補って余りある待遇差があります。
- 一般アパレル:月給18〜22万円、ボーナスなし
- ハイブランド:月給25〜35万円+インセンティブ、賞与あり
- 有休消化率・残業代支給・制服貸与など福利厚生も◎
「収入を上げたい」
「今の生活を変えたい」
そう思っているなら、ハイブランドを目指す価値は十分にあるんです。
\ハイブランド販売員の給料事情はこちら/

“やりがい搾取”の現場で疲れてるなら、そろそろ年収上げよか。
まとめ:ハイブランドで働くには、“ブランドに染まる準備”がすべて

ハイブランドで働くって、
「特別な人しか無理」って思われがちだけど――
実際には、“特別に見える努力”をした人が通っているだけなんです。
この人が採用されるかも、と思わせる要素は…
- ブランドの世界観に馴染む服装や雰囲気
- ガツガツせず、でも芯のある丁寧な受け答え
- 実績よりも、協調性や落ち着きのある所作
- 面接までにしっかり準備してきたことが伝わるかどうか
もちろん、完璧でなくていいんです。
でも、「この人なら安心してお客様に紹介できる」と思わせられるかが勝負。
さいごに:今から準備しておけば、チャンスは広がる
未経験だって、正社員じゃなくても、スタートできる道はいくらでもある。
もし今、
「いまの職場が合わない」
「もっとちゃんと評価されたい」
って思ってるなら、
ハイブランドという選択肢を、ぜひ現実的に考えてみてください。

“高嶺の花”に見えるけど、こっちから登れば意外と届くもんやで。
コメント