「アパレルの仕事って、華やかに見えて――
でも、給料の話になると現実に引き戻される。」
販売員として何年も頑張っても、
店長になっても、なぜか生活はいつまでもギリギリ。
SNSではキラキラしてるように見えても、
実際は「昇給がほとんどない」「賞与が出ない」なんてことも珍しくありません。

昇格したけど、通帳はずっと平社員。
この記事では、
アパレル販売職の平均年収・月収のリアルデータから、
店長との給料差・昇給の実態・ネット上の本音の声まで、
今の時代にあった“リアル”をまるっとまとめました。
「これからもこの給料で働き続けるのか?」
ふと立ち止まったあなたのための記事です。
アパレル販売員のリアルな月収・年収

アパレル販売職の平均年収は、
ファッション業界特化の求人サイト「ReadyToFashion」の2023年調査によると、
約343.8万円
月収にすると約22.85万円が平均とされています。
ただしこれは「全国平均」であり、
地域差や企業規模により大きくばらつきがあります。
実際の現場では、以下のような声も多く見られます。
- 「正社員なのに月給19万で手取り15万ちょい」
- 「年収300万円も届かない。昇給もなし」
- 「賞与ゼロ、手当ナシ…」
つまり、“平均”はあくまで「高めの求人を含んだ数字」であり、
実際は月給16〜28万円の間が現実的なラインだといえます。
また、求人ボックス(2025年4月時点)によれば、
正社員アパレル職の
中央値年収は約394万円というデータもありますが、
これはラグジュアリー系・語学人材などの高年収層が押し上げている影響もあります。

“平均”って、いつも自分より上なんよな。
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店長になると給料は上がる?

アパレル業界では、「店長=高収入」と思われがちですが、
実際はそこまで劇的に給料が上がるわけではありません。
先ほどと同じReadyToFashionの2023年調査によると、
店長職の平均年収は約404.3万円
月収換算で約29.59万円。
販売員と比較すると年収ベースで約60万円の差がありますが、
そのぶん「責任・業務量・ストレス」も大幅に増えます。
たとえば…
- スタッフ育成・シフト管理
- クレーム対応・在庫責任
- 数字(売上・客単価・目標)へのプレッシャー
しかも、実際の求人を見ると、
月給22〜35万円程度が多く、
「売上のインセンティブが少ない」
「賞与がない」
など、実質“肩書きだけ昇格”状態の店長も多いのが現実です。

時給換算したら、バイトの方が勝ちそう。
地域によって変わる?給料格差の実態

アパレル業界の給料は、地域によって大きな差があります。
特に、都市部と地方では年収に100万円以上の開きが出ることもあります。
求人ボックス(2025年4月時点)のデータによると、
販売職の平均年収が高い地域は次のとおり:
- 東京都:約427万円
- 愛知県:約431万円(一部ハイブランドが影響)
- 大阪府:約409万円
一方、平均年収が低い地域では:
- 青森県:約314万円
- 秋田県:約321万円
- 山形県:約328万円
つまり、同じ仕事内容でも、
勤務地によって月収が1万〜5万円以上変わる可能性があるということです。
特に東京や大阪などの都市部は、
ラグジュアリーブランドや外資系企業の出店も多く、
給与設定がやや高めになる傾向があります。
ただし、物価や家賃も比例して高くなるため、
「高収入=生活が楽」とは限らないのが実情です。

給料高い都市は、出ていくお金も多い。
雇用形態による給料の違い

アパレル業界では、雇用形態によって給料に大きな差があります。
同じ販売職でも、
正社員・契約社員・派遣・アルバイトでは待遇がまったく異なります。
正社員の場合
- 平均年収:約394万円(求人ボックス中央値)
- 月給:20万〜33万円程度
- 昇給・賞与は企業次第(ない場合も多い)
- 社会保険・有休などの福利厚生が一応整っている
アルバイト・パートの場合
- 平均時給:約1,162円
- 月収:約13万〜18万円(週5・8h換算)
- 昇給や賞与は基本なし
- 勤務時間やシフト調整は自由度高め
派遣社員の場合
- 平均時給:約1,425円
- 経験者や語学スキルがあると時給1,800〜2,000円台もあり
- 福利厚生や交通費の支給が明記されている求人も多い
特に外資系やラグジュアリーブランドでは、
「販売=派遣で回す」こともあり、
正社員より時給が高いケースもあります。

正社員の安定より、派遣の時給が羨ましいって何なん。
昇給・ボーナスの実態は?

アパレル業界では、昇給やボーナスの制度が不透明な企業も多く、
「働いても給料がなかなか上がらない」という声が多数聞かれます。
昇給について
求人情報を見ると、「年1回昇給あり」と書かれていることは多いものの、
実際は以下のようなケースが目立ちます:
- 月給+1,000〜5,000円の微増
- 昇格しないと昇給しない
- 査定制度があっても「評価の基準が不明確」
- そもそも昇給実績がない企業も…
「年1回査定はあるけど、3年働いても月給は変わってない」という話も珍しくありません。
ボーナス(賞与)について
ReadyToFashionの2023年調査によれば、
アパレル業界全体の平均年間賞与額は約60万円とされています(前年比+6万円)。
ただしこれはあくまで支給がある企業の平均値であって、
実際は以下のようなパターンも多いです:
- ボーナスは1万円だけ(実質寸志)
- 目標未達でゼロ
- コロナ以降、ずっとカットされたまま
つまり、「ボーナスもらえるのはラッキー」「昇給は気休め」と思っておいた方が現実的です。

査定の結果、今年も“期待だけ”支給されたわ。
「給料が安すぎる…」現場のリアルな声

SNSや転職サイトの口コミを見ていると、
「アパレルの給料、ほんとに安すぎる…」という声が後を絶ちません。
実際に見られるリアルな本音をいくつかご紹介します。
💬 現場の声(一部抜粋)
- 「サビ残しても手取り18万。好きだけじゃやってられない」
- 「副店長なのに、バイトの子より時給換算で低かった」
- 「賞与1万円。寸志ってこういうことかと震えた」
- 「5年働いて昇給が月2,000円。時給に直すと泣ける」
- 「おしゃれは好きだけど、生活は苦しい。趣味を仕事にして後悔してる自分がいる」
これらの声に共通しているのは、
やりがいや好きな気持ちがあっても、
経済的に限界を感じているという点。
中には「実家暮らしじゃなきゃ無理だった」と語る人もいて、
独立して生計を立てるにはかなり厳しい職種であることが伺えます。

“好きなことを仕事に”って、電気止まってから言うてくれる?
他業種と比べてどう?アパレル販売職の立ち位置

アパレル販売職の給料が「安い」と言われる理由の一つに、
他の職種と比較したときの“相対的な低さ”があります。
国全体の平均と比べると…
国税庁「民間給与実態統計調査(令和3年)」によると、
日本の給与所得者の平均年収は約443万円。
そのうち正社員の平均は約508万円。
アパレル販売員の平均年収(約343〜394万円)は、
全国平均より50〜100万円以上低い水準になります。
つまり、アパレルの給料は「生活できないほど低い」わけではないけれど、
他の選択肢と比べたときに、割に合わないと感じる人が多いというのが現実です。

あれ?休みも少ないよね?
まとめ|数字にモヤモヤするなら、あなたの未来を守る選択を

アパレルの仕事は、やりがいや楽しさがある一方で、
「給料が安い」という悩みを抱えやすい職種でもあります。
実際、平均年収は約343〜394万円とされており、
店長になっても大幅な昇給は見込めず、
昇給や賞与も企業によって差が大きいのが現実です。
SNSや掲示板でも「給料のわりに責任が重すぎる」と嘆く声は多く、
好きな気持ちだけでは乗り越えられない壁を感じている人も少なくありません。
「この給料であと5年、10年働ける?」
「副業しないと生活が成り立たないかも…」
そんな不安を感じているなら、
いったん立ち止まって
“これからの働き方”を考えてみるのもアリです。
無理に辞めなくてもいい。
でも、「今のままでいいのか」を知っておくことは、
あなたの未来を守る第一歩になります。

“好き”で始めた仕事、最後に“生活できない”で終わりたくない。
🔍 出典・参考リンクまとめ
- ReadyToFashion「ファッション業界における年収調査(2023年)」
- 求人ボックス「アパレル販売員の年収・時給相場(2025年4月時点)」
- 国税庁「令和3年 民間給与実態統計調査」
- PERSOLキャリア/GirlsWoman/東京ベルエポック美容専門学校 ほか
※2025年5月現在、各種公開データの最新年は2023年時点の調査結果に基づいています。
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