「百貨店と路面店、どっちのアパレル販売員が自分に向いてるんだろう?」
そんな風に迷ったこと、ありませんか?
同じ「アパレル販売」でも、実は職場によって
働き方やストレスの種類はまったく違うもの。
私自身、百貨店と路面店の両方で働いたことがありますが、
「働きやすさ」も「人間関係」も「しんどさの質」も、本当に驚くほど違いました。
この記事では、実際に両方で働いた私だからこそ語れる、
百貨店・路面店それぞれのメリット・デメリットをリアルに比較していきます。
自分に合う職場を選びたい人、転職を考えている人の参考になれば嬉しいです。
百貨店勤務のアパレル販売員のメリット|安定感と接客マナーが強み

百貨店でアパレル販売員として働いて感じたメリットは、環境の整い方と接客レベルの高さ。
売場のきれいさや客層の安定感も含めて、「ちゃんとした場所で働いている」という安心感がありました。
百貨店は集客のベースがある
百貨店はもともと“買う目的”で訪れるお客さんが多いため、
接客チャンスが自然と生まれやすい環境です。
通行量や館内放送、イベントなども含めて、
まったくのゼロから集客しなきゃいけない路面店とは大きく違います。
努力しなくても売れる、ということではないけれど、
お客さんの流れがある程度見込めるという安心感はありました。
百貨店は接客マナーや所作が自然と身につく
百貨店という場所柄、丁寧な言葉遣いや礼儀が求められるため、自然と意識が変わります。
接客研修やロールプレイを行う店舗もあり、
社会人としての基本マナーが身につくのは大きなポイント。
実際、「百貨店で働いてる」と言うだけで、
なんとなく“ちゃんとしてる人”っぽく見られることもありました。

百貨店で働いてるってだけで、急に“ちゃんとしてる人”扱いされがち。
※なお実際は足の裏ボロボロ。
百貨店は制服支給や職場環境が整っている
百貨店勤務のアパレル販売員には、
制服貸与があるブランドも多く、日々の服装に悩まなくて済むのが楽でした。
「今日は何着よう…」というストレスがないだけでも、毎朝の準備がかなり時短になります。
また、百貨店ならではの職場環境としては、
- 社員食堂がある
- 社員販売(社販)でブランド品をお得に買える
- 更衣室や休憩室がしっかりしてる
など、“働く場所”としての快適さや楽しみも多いのが特徴。
もちろんブランドや館によって差はありますが、
職場設備が整っている安心感は大きなメリットでした。

社販って言われると財布の紐がゆるむのなんで?
百貨店は掃除の負担が少ない
地味にありがたかったのがこれ。
百貨店では、トイレや通路などの清掃は専門業者が担当してくれるため、
販売員は基本的に売場の軽い整頓くらいでOK。
「今日は窓も床も全部ピカピカに!」なんてことにはなりません。
百貨店勤務のアパレル販売員|デメリットはルールと体力の消耗

百貨店で働くうえで感じたデメリットは、自由が少ないことと、体力的なきつさ。
“きちんとした職場”だからこそ、めんどくさいと感じる場面も正直ありました。
百貨店は大型連休はまず休めない
正月・GW・お盆などの大型連休は、百貨店にとってはかき入れ時。
シフト希望が通ることはほぼなく、土日祝や連休は出勤前提で動く必要があります。
「世間が休み=出勤日」になるので、家族や友達との予定が合わせづらいのが難点でした。
百貨店はいちいち百貨店のルールに従う必要があって面倒
何か行動を起こすにも、書類や印鑑、上司の確認など
“百貨店ならでは”の手続きが多いのが地味にストレスでした。
配送や外商の計上、いちいち必要な印鑑が多く、手間に感じることが多かったです。
さらに、クレーム対応なども百貨店側のルールに従わなければならず、
「自社だけで動けない」「まずはフロアマネージャーに確認」といったルールがありました。

紙・ハンコ・報告書…誰の顔色見て働いてるんだっけ?
百貨店ははずっと立ちっぱなしで体にくる
基本的にシフト中は立ちっぱなし。
お客さまがいなくても座ることはできず、足や腰への負担はなかなか大きめです。
休憩も決まった時間に入れるとは限らず、
タイミングを逃すと空腹のまま後半戦…なんて日も珍しくありません。
路面店勤務のアパレル販売員|メリットは自由度とスキルの伸びやすさ

百貨店と比べて、路面店の働き方はいい意味で“ゆるい”ところが多いです。
人との距離も近く、工夫や個性が活かされやすい環境だと感じました。
路面店はお客さんがいない時間は座って事務作業できる
来店がない時間帯は、裏で伝票処理や在庫チェックなどの事務作業にあてられることも多く、
少し座れるのがありがたかったです。
もちろん忙しいときはそんな余裕ないですが、
百貨店の“ずっと立ちっぱなし”よりは体はラクでした。
路面店は正月など世間と少しだけ休みがかぶることもある
路面店は年末年始に“3が日だけ休み”のように、
少し世間と休みがかぶる場合もあるのがありがたかったです。
家族と過ごせたり、初詣に行けたり…
百貨店ではまずありえなかったので、ちょっとした幸福感がありました。
路面店は接客力・スキルがしっかり身につく
路面店では、お客さんとの会話時間が長く、
信頼関係を築きながら販売するスタイルが主流。
常連さんが増えたり、コーディネートの提案力が自然と鍛えられたりと、
接客の幅が広がる実感がありました。
SNS運用や在庫管理も自分たちで行うことが多く、
やることは多いけど、そのぶんスキルは伸びやすい環境です。

“3が日休み”ってだけで、めちゃくちゃいい会社に思えるやつ。
※なお4日から初売り全開。
路面店勤務のアパレル販売員|デメリットは体力より精神にくるかも

自由度が高いぶん、環境に左右されやすいのが路面店の特徴。
合う人にはすごく合うけど、相性が悪いとしんどさが一気にくる職場でもあります。
路面店は掃除が結構大変
百貨店と違い、店舗の掃除は全部自分たちでやるのが当たり前。
毎日の床掃除・ディスプレイの拭き上げだけでなく、
年末には窓・エアコン・倉庫までやる「ガチの大掃除」も。
路面店はオーナーや家族経営の色が強い職場もある
路面店は規模が小さいぶん、
オーナーの考え方がそのまま職場の空気に直結しがち。
家族経営の店舗だと、人間関係が“内輪感”に染まりやすく、
馴染めないと孤立することもあります。
やりたいことがあっても、オーナーとの相性次第で全部ひっくり返される…なんてことも。

“社長の気分次第”が就業規則より強い世界、ある。
路面店は集客も売上もすべて自分たち次第
路面店では、百貨店のような“館全体の集客”がないため、
お店の存在を知ってもらうところからスタート。
SNSを更新したり、外観を工夫したり…と、
集客から接客・売上管理まですべて自分たちで回す必要があります。
逆に言えばやりがいでもあるけど、誰も来ない日が続くとメンタルにくるのも本音です。
百貨店と路面店、どっちが向いてる?タイプ別にチェック

ここまでで分かるように、百貨店と路面店は
「アパレル販売員」とひとことで言っても、働き方は全くの別物。
どっちが正解ではなく、自分に合ってるかどうかで見極めるのが大事です。
百貨店が向いてる人
- 安定した環境で接客スキルを身につけたい
- 礼儀や言葉遣い、きちんとしたマナーを学びたい
- 制服・設備・集客など、整った環境で働きたい
“ちゃんとした会社”感を求める人には、百貨店はかなり働きやすいと思います。
路面店が向いてる人
- お客さんと密な関係を築く接客が好き
- 自分の裁量で動ける環境にやりがいを感じる
- SNSやディスプレイなど販売以外の業務も楽しめる
自由度が高く、現場に裁量がある職場で個性やセンスを発揮したい人にはぴったりです。

“向いてるか”より、“今の職場に疲れてないか”の方が大事だったり。
百貨店vs路面店!アパレル販売員として働くメリット・デメリットまとめ

百貨店と路面店、どちらにも働く上でのメリット・デメリットはあります。
- 百貨店は整った環境とマナーが学べる場所
- 路面店は自由度が高く、スキルを実践で伸ばせる場所
実際に両方で働いて感じたのは、「どっちが楽か」ではなく、
自分にとって“無理がないかどうか”が一番大事ということでした。

“なんとなく合わない”って感覚、意外と当たってる。
無理してたら、続かんよ。
今の働き方に違和感があるなら、「百貨店か路面店か」だけでなく、
販売員以外の働き方を考えてみるのもひとつの手です。
実際に私もいろいろ悩んだ末に、転職活動を始めました。
アパレル経験を活かせる仕事や、異業種への選択肢も含めて、別記事でまとめています👇
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