「アパレルって、忙しそうで大変そう」
…ってよく言われるけど、実は“ヒマすぎる日”の方がつらいかも。
お客さんが全然来なくて、
声も出せず、レジも開かず、時間だけが過ぎていく。
スマホは見れない。
座ることもできない。
そんな中で「何かしなきゃ」と思いながら、
ぐるぐる店内を歩いたり、意味もなく服を直したり。

10回畳み直したトップス、もう毛羽立ってきたけど?
この“立ってるだけの時間”って、ほんと地味につらいんですよね。
でも、実はこの時間——
うまく使えば、評価アップやスキルUPにつながる時間にもなるんです。
この記事では、販売歴10年以上の私が
「ヒマな時間、実際にやってよかったこと」だけをまとめて紹介します。
アパレルが“ヒマになりやすい時期”はいつ?

「ヒマな日って、どこの店舗にもあるよね」
そう思っていても、あからさまに人が来ない日が続くと、
「ウチだけ?私のせい?」って不安になることもあります。
でも、実はアパレルには“ヒマになりやすい時期”がちゃんとあるんです。
2月・8月は「売れない谷間」の定番
どちらもセールが終わった直後で、
新作もまだ本格的に動き出していない“谷間”。
お客さんの買い控えが起きやすく、
販売員の多くが「何して過ごす…?」状態になります。

商品はあるけど、テンションも客もない。
それが2月と8月。
平日昼間は“誰が来るねん”タイム
特に百貨店・地方店などは、
「平日の空気感」が本気で無人レベル。
館内全体が静かで、「私、今どこに立ってれば正解?」と自問自答する時間です。
雨・台風・雪の日=“戦意喪失”デー
そもそも街に人が出ない。
「今日は誰も来ない気がする」って、開店前に察するあの日。
それでも通常営業。
売上は求められる。
でも試着室すら使われない——
そんな絶望感は全国共通です。

むしろ今日は自分が帰りたい。
こういったタイミングは、
あなたのせいでも店舗の努力不足でもなく、業界全体の流れ。
「ヒマなのは自分の責任かも」と思いすぎないことが、
まず心の健康を守る第一歩かもしれません。
アパレル販売、暇な時にやってよかった行動7選
「ヒマ=何もしなくてOK」じゃないのがアパレルの怖いところ。
お客さんは来ないのに、本社からは売上の圧。
SNSは更新されてないかチェックされるし、
店長から「何か動いてる?」って圧だけは飛んでくる。
でも逆に言えば——
この“ヒマな時間”、どう使うかで“他の人と差がつく”のも事実。
目に見える成果は出なくても、
コツコツやってたことがあとで活きてくる場面って、けっこうあるんです。
販売歴10年以上の経験から、
「ヒマな時に実際にやってよかったこと」を7つピックアップしました。
① 普段できない場所を整える。売場もバックヤードも“快適さ”が大事

ヒマな時間は、店全体を整えるチャンスでもあります。
什器やフィッティングルームの掃除はもちろん、
ストックや備品棚、レジまわりなど、
普段はバタバタして手が回らないバックヤードもこのタイミングで見直しておくと◎。

売上より先に、床に積まれた箱なんとかしよ。
バックヤードが整っていると、探し物に時間を取られずに動きやすくなるし、
地味にスタッフ間の「ありがとう」が増えたりもします。
“誰かがやってくれてたら助かること”を、ヒマなときにさらっとやっておくと、
働きやすさもチームの空気もけっこう変わってきます。
② サンキューレター・顧客様フォロー

ヒマな時こそ、既存のお客様との関係を深める時間に。
DMを書く/LINEを送る/お礼状を用意しておく
といった小さな動きが、あとからリピートに繋がることもあります。
「自分の存在を思い出してもらう」って、接客ではめちゃくちゃ大事。

“あの人いたな〜”って思い出させた時点で勝ち。
③ 顧客管理ノートの更新・見直し

「顧客ノート、いつ書いたっけ?」ってくらい放置してない?
ヒマな時間は、顧客情報を整理するチャンスです。
来店頻度/購入履歴/好み/会話ネタ など、
後で見返したときに接客がスムーズになるようにメモを足したり整理しておく。
「何となく覚えてる」だけだと、
いざ来店されたときにチャンスを逃しやすい。

顧客情報、脳じゃなくてノートに保存しとこ。
④ 店舗SNSの更新(ストーリー・新作紹介など)

お客様が来ないヒマな時こそ、“見てもらう努力”が必要。
店舗やブランドの公式SNSがあるなら、
新作の紹介・コーデ投稿・スタッフおすすめなど、
簡単な内容でも更新する意味は大きい。
「SNS見て来ました!」のひと言で、
それまでの“無風の時間”が一気に報われることもあります。

“暇だったから投稿した”SNSで通販決まったら上がるよね。
⑤ 実際に服を試着して、“語れる販売員”になる

これ、正直一番効果があった暇つぶしかもしれません。
商品をただ見るだけじゃなくて、実際に試着しておくことで——
- サイズ感のリアルな感覚がわかる
- 素材の当たり方・着心地を体感できる
- 自分なりのコーディネートアイデアが浮かぶ
- 接客中に“自分の言葉”で話せる
つまり、「服を売る」じゃなくて、
“自分の体験ごと提案できる”ようになるんです。

“語れる接客”ができると、お客様の反応がマジで変わる。
「なんとなくオススメです」じゃなくて、
「実際に着てみたら〇〇なので、△△がお好きなら絶対好きだと思いますよ」って言える。
この説得力が、売れる人と売れない人の差になることも。
⑥ コーデとディスプレイを見直して、“売れる空気”をつくる

トルソーの着せ替えやコーデの組み直しは、
ただの“おしゃれ担当”じゃなくて、
VMDにもつながる大事なアクション。
「このあたり、ちょっと埋もれてるな…」と感じたら、
コーデを変えてみたり、ハンガーの並びやカラー配置をちょっと調整するだけでも、
お客様の足が止まりやすくなることがあります。

ディスプレイが変わると、空気も変わる。
たまに奇跡も起きる。
あと、自分で考えてコーデを組んでおくと、
接客中に「実はこれ、〇〇と合わせたらかわいかったんです」って、
リアルに話ができるようになります。
“提案できる接客”がしたいなら、ヒマなうちにコーデをいじるのがおすすめです。
⑦ 接客ロープレや“売れる人の言い回し”を盗んでみる

ヒマな時こそ、自分の“接客力”に向き合えるタイミングです。
スタッフ同士で軽くロープレしてみたり、
他のスタッフがどう声かけしてるかをこっそり観察してみるのもおすすめ。
「この言い方、スムーズだったな」とか、
「ここで間を開けたの、うまいな…」みたいに、
売れてる人の“クセ”って、観察してると勉強になることが多いです。

売れる人のセリフ、勝手にパクって自分のっぽく言うのが正解。
ロープレも、無理にガチガチでやらなくてOK。
「ちょっと試してみていい?」くらいの軽いノリで
言い回しのバリエーションを増やしておくと、
お客様のタイプに合わせて対応できるようになります。
“ヒマ=ヒマつぶし”じゃなくて、集
“ヒマ=次の売上の仕込み時間”と思えると、ちょっと前向きになれたりします。
アパレル販売員が暇な時にやるべきアクション集・まとめ

アパレル販売って、忙しい時はバタバタだけど、
ヒマな時は“何してたらいいのかわからない”時間が流れがち。
でも、今回紹介したように——
- 店を整える
- 提案の準備をする
- お客様に思い出してもらう仕込みをする
- 接客力を磨く
ヒマな時だからこそできることって、意外とたくさんあります。

“誰にも見られてない時間”に、実は一番見られてるかもよ。
目立つ行動じゃなくても、
毎日の中でちょっとずつやってきたことが、
あとで「あ、これやっててよかったな」って思える瞬間につながります。
もし“何しても意味ないかも…”と思ってるなら
それでも
「頑張っても報われない」
「誰も見てくれてない気がする」
そんなふうに感じる日が続いていたら——
それは、環境そのものがあなたに合ってない可能性もあります。
「ヒマでしんどい」ってだけで転職するのは早いけど、
“今の職場ではできることがもう限られてる”と感じているなら、
一度、視野を広げてみてもいいのかもしれません。